八十二銀などのファンドがスワニーに5000万円投資

今日の日本経済新聞に「スワニ-、樹脂製型事業を強化 八十二銀などのファンドが投融資」の記事が出ていました。日経によると ”八十二銀行と政府系の地域経済活性化支援機構(REVIC)が運営する「八十二地域産業グロースサポートファンド」から28日に投融資を受け、試作・開発に使う樹脂製の型を3Dプリンターで製造する「デジタルモールド」事業を強化する。金額は5000万円、期間は2025年まで。設備投資や部品設計者の新規雇用などに資金を活用する。” とのことです。
日本経済新聞
プレスリリース

スワニーのデジタルモールドは3Dプリンタの展示会では常連で、昨年は「2016年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞 日経産業新聞賞」を受賞しています。
2016年日経優秀製品・サービス賞の特集ページ

そこで本日はスワニーのデジタルモールドを紹介したいと思います。スワニーのHPによると ”デジタルモールドは、3Dプリント樹脂型を用いてABS、PS、POM、PPなどの熱可塑性樹脂樹脂を射出成形する最新技術です。また、メタルインジェクションモールドやプレスにより金属部品の試作製造も可能になりました。迅速で安価に量産材料で試作部品や小ロット部品を製造することができます。” とのことです。

要は3Dプリンタで製品自体の造形をするのではなく、従来の製造プロセスにおける「型」の作成を3Dプリンタでやってしまうということです。確かに金型の作成には膨大なコストが掛かりますので、それを3Dプリンタで手軽にできるのは便利ですね。また実際の量産材料で試作できる点も魅力的だと思います。

射出成型の型としての活用。

ロストワックスの型として活用(別途鋳型が必要)。

樹脂で板金をプレスも可能。

3Dプリンタを活用したモノづくりの新たな方法として、デジタルモールドは今後も注目の技術だと思います。

出所
有限会社スワニーHP

今年のオスカー像は3Dプリンタを活用

第89回米国アカデミー賞が2017年2月26日(現地時間)から開催されています。受賞式の取り違えトラブルなどがニュースになっていますが、本サイトではあくまでデジタル造形技術の観点からアカデミー賞に触れたいと思います。

アカデミー賞といえばオスカー像。今年のオスカー像はなんと3Dプリンタが活用されているとのことです。そう聞くと3Dプリンタで作ったのか!と思いますが、そうではなくまずロウの型を3Dプリンタで造形し、周りを砂で固めて鋳型を作り、熱してロウを溶かして、そこに金属を流し込む、所謂ロストワックス法で造形されたそうです。

3Dプリンタで作られたオスカー像のロウ型

なんでこんなことをしたのかというと、最初(1929年)のオスカー像に近づけるために、当時のオスカー像を3Dスキャンし、それを3Dプリンタでロウで造形したそうです。造形したのはニューヨークに拠点を置くPolich Tallix社。HPには3Dプリンタでのロウ型の造形や職人さん達の造形過程が紹介されています。

複数のロウ型でロストワックス。

鋳型から取り出して研磨。

完成です!

このように図面がないような現物をスキャンしてデータ化することをリバースエンジニアリングと言いますが、図面が無いような昔の名作を再造形できるのはすごく魅力的だと思います。スキャン技術もどんどん進化しているので、リバースエンジニアリングが普及していくことを期待しています。

出所
Polich Tallix社HP

DMM.makeが「3Dプリントコンシェルジュサービス」を開始

株式会社DMM.comは、2月23日、3Dプリントの活用を目指す製造業向けに「3Dプリントコンシェルジュサービス」を開始しました。
プレスリリース
サービスサイト

「3Dプリントコンシェルジュサービス」では、①機構設計・試作支援、②量産支援、③運用支援、といった3つのサービスを提供するそうです。

①機構設計・試作支援
小型化・複雑化する機械設計の機構部品の設計検証において、3Dデータの作成や3Dプリンタを活用した機構部品試作の開発工数の圧縮・高機能化を支援。

②量産支援
数百~数千の量産を行いたい場合、試作同様の3Dプリント技術では却ってコスト高になることがあるため、顧客の要望にあわせ金型を用いた量産を支援。

③運用支援
「3Dプリンターを用いた試作プロセスを構築したいが、情報が足りない。」「3Dプリンターを購入したはいいが、活用方法がみつからない。」などの悩みを抱える顧客向けに3Dプリント技術の運用を支援。

DMMは既に3Dプリンタの出力サービスを展開していますが、今回3Dプリンタの活用支援にも乗り出すなど、3Dプリンタ関連の新規事業を矢継ぎ早に展開(1月には同じく3Dプリンタ出力サービスを展開するアイジェットを買収しています)している企業ですので、今後も動向に注目していきたいと思います。

グラデーションが可能な「ダヴィンチ Jr. 2.0 Mix」が発売開始

XYZプリンティングジャパン株式会社は3Dプリンタ「ダヴィンチ Jr. 2.0 Mix」を2017年3月1日(水)から発売開始することを2月23日に発表しました。
プレスリリース

3月1日より、XYZプリンティングジャパン公式サイト、大手家電量販店、販売代理店、Amazon、楽天、ヤフーのECサイトにて、96,984円(税込)で販売開始とのことです。今月まではクラウドファンディングサイトMakuakeにて先行販売中です。(Makuakeの紹介動画は以下)

「ダヴィンチJr. 2.0 Mix」の最大の特徴は、1つのノズルから2色のフィラメントを出力するデュアルフィードシステムです。

このデュアルフィードシステムを搭載した事により「ダヴィンチ Jr. 2.0 Mix」は、①単色モード、②多色モード、③グラデーションモードの3種の出力モードが可能だそうです。

①単色モード:
片方のフィラメントのみをフィードし単色で出力。

②多色モード:
一つのデータに一つの色を設定する事が出来(例:データ4つなら4色、最多で9つ)、そのデータを組み合わせる事により多色出力(2色のフィラメントの比率で混合できる色の範囲内)が可能。

③グラデーションモード:2色のフィラメントを好みの比率で配合可能。 造形物の高さに対しグラデーションを設定することが可能。

デスクトップ型の3Dプリンタの多色造形はデュアルノルズが一般的ですが、この新型ダヴィンチのデュアルフィードシステムは単一ノズルでフィラメントを絵の具のように混ぜて多色を実現する発想が面白いですね。グラデーション造形した造形物は一度見てみたいなと思います。
<ダヴィンチJr. 2.0 Mixの主な製品仕様>
  • 本体サイズ:420×430×380mm(幅×奥行×高さ)
  • 重量:12kg(本体のみ)
  • プリンターヘッド:デュアルフィード/シングルエクストルーダ
  • フィラメント直径:1.75mm
  • ノズル直径:0.4mm
  • プリント方式:熱溶解樹脂積層(FFF:Fused Filament Fabrication)方式
  • 樹脂材質:PLA樹脂
  • レイヤ解像度の設定:0.2~0.4mm
  • 最大プリントサイズ:150×150×150mm(幅×奥行×高さ)